展覧会「毛利清二の世界 映画とテレビドラマを彩る刺青展」@おもちゃ映画ミュージアム

5月1日から、おもちゃ映画ミュージアムにて「毛利清二の世界 映画とテレビドラマを彩る刺青展」が始まりました。

毛利清二氏は1930年に京都に生まれ、東映・京都撮影所俳優部を兼任しながら40年以上に亘り俳優の身体に刺青を描く刺青絵師として活躍してこられました。東映黄金期を形作った「昭和残俠伝」シリーズ(4作目以降)や「仁義なき戦い」シリーズ、お茶の間で愛されたテレビ時代劇「遠山の金さん」シリーズ(NET/テレビ朝日版)、東映が新たなヤクザ映画を志向した「極道の妻たち」シリーズなど、東映刺青作品の歴史には常に毛利氏の仕事がありました。2010年に引退するまで、刺青を描いた役者の数は鶴田浩二さん、高倉健さん、藤純子さんなどスター150名をはじめ、脇役も含めるとのべ2000名以上にのぼります。

1950年代から90年代にかけて刺青絵師は各撮影所にいたとされていますが、いわば時代が支えた一過性の専門職であっただけに、その仕事に関する言説は十分にまとめられていません。そのような状況のなか、2023年の春よりイレズミの文化史をご専門とする都留文科大学教授の山本芳美氏が、東映太秦映画村・映画図書室で毛利氏への聞き取り調査を始められました。その際に毛利氏が数多くの刺青下絵(俳優の身体に刺青を描くにあたり毛利氏が用意していたスケッチ)を持参されたため、映画図書室では毛利氏による下絵のデジタル化および、関連作品や描いた役者、画法などをまとめたデータベースの編成を進めてきました。本展覧会は、こうした山本氏と映画図書室による調査・研究をもとに構成されています。

展覧会の第1期では、毛利氏が刺青絵師としてのキャリアをスタートさせた60年代から、実録やくざ映画が盛り上がりを見せた70年代までの映画を対象とし、第2期ではキャリア後期となる80年代以降の映画を取り上げています。また、1期・2期を通して、「遠山の金さん」シリーズをはじめとするテレビドラマ作品に関する資料も補足的に紹介しています。

〈毛利清二の世界 映画とテレビドラマを彩る刺青展〉

第1期:5月1日(水)〜6月16日(日)
    60年代、70年代の映画
第2期:6月19日(水)〜7月28日(日)
    80年代以降の映画
通期: テレビドラマ作品

会場:おもちゃ映画ミュージアム(京都市中京区壬生馬場町29ー1)
   月曜・火曜休館 10:30〜17:00

アクセス:嵐電「四条大宮駅」、阪急京都線「大宮駅」、JR・市営地下鉄「二条駅」より徒歩8分

入場料:1000円(18歳以上、お支払いは現金のみ)
成人映画の展示を含みますので、18歳未満の方のご入場はご遠慮ください

お問い合わせ:(MAIL)info@toyfilm-museum.jp  (TEL)075(803)0033

 

映画図書室では、毛利氏が刺青を手がけた映画作品に関して、台本をはじめとする数多くの資料を所蔵しています。展覧会と合わせて、ぜひご覧ください。

50人もの俳優に刺青を描いた『博奕打ち 一匹竜』(小沢茂弘監督、1967年)、高倉健さんに描いた「唐獅子牡丹」がタイトルバックでも使用された『昭和残俠伝 人斬り唐獅子』(山下耕作監督、1969年)。準備稿でのタイトルは「昭和残俠伝 唐獅子勝負」だったことがわかる。

日米合作の『ザ・ヤクザ』(シドニー・ポラック監督、1974年)、松竹作品(大映製作)『雪華葬刺し』(高林陽一監督、1982年)、東宝作品『夜叉』(降旗康男監督、1985年)。すべて「刺青」のクレジット欄に毛利氏の名前がある。

資料の閲覧を希望される方は、下記のフォームより事前申請をお願いいたします。

(原田麻衣)